BONDS NEWS
本拠地移転問題浮上!
BONDSフランチャイズ制に重大な危機!
大井ふ頭中央海浜公園
【東京1997/6/23=W.シャイラー】
「近ごろ見かけないが、BONDSは移転でもしたのか?」品川区在住の園田は、BONDSの球団事務所に問い合わせた。園田の問いに対して事務員は「いいえ。ただ“渡り鳥シリーズ”・・・つまりロードゲームが続いているだけです」と歯切れ悪く繰り返すだけだった。
 園田の疑問はもっともだ。2月23日(日曜日)天王洲野球場・対ちくたく戦、これが一番最近、品川区の球場で行われた試合だ。それ以後、今日に至るまで、他区及び他県球場での試合が続いている。この空白の数カ月に行われた試合のほとんどがビジターゲームなのだ。もはや誰の目から見ても“本拠地品川”は機能していない。
 原因はいくつかある。まず、当然だが球場そのものの確保が困難だ。「大抵の球団が球場の確保に頭を悩ませている。そしてその原因は極めてシンプルだ」あるBONDSフロント関係者は言った。非公式ではあるが、品川区公園緑地課のある職員は抽選倍率が40倍にも上ることを認めた。しかも大変な倍率を乗り越えて確保した球場も雨であっさり流れることもよくある。
 また、選手の住所がそれぞれバラバラであるというBONDSならではの特性から、“本拠地”として妥当な場所がありうるのかという問題がある。そもそも品川区が本拠地として選ばれたのも東京都、神奈川県、千葉県に散らばる選手、球団職員の住所の中心点としてであった。

望まれるのは“大岡裁き”

拠地見直し論は高まりをみせているが、フロントは有効な打開策を見出せずにいる。「移転には当然、“移転先”が必要だ。だがそれもない」先の関係者はしばらくの間は、品川に踏みとどまることを明言している。実際、7月には2試合が品川区天王洲野球場で行われる
 が、有用な移転先が見つかれば、本拠地移転も具体性を帯びてくるだろう。たとえば、江東区はすでに有望な移転先として、にわかに注目されている。江東区ならば“中心点”としても申し分はないし、すでに5試合を消化した実績もある。
 移転に関しての選手、球団職員たちの反応は様々だ。品川区在住のある球団職員は、移転のうわさを聞くと「いや〜ぁ!品川でいいよ〜!!」と叫んだ。逆に江東区在住の選手達は移転を歓迎している。このような利害衝突が起こると解決は難しくなってくる。品川派と他派双方に納得のいく妥協点は果たしてあるのか。この問題に一番有効なのは“大岡裁き”なのかもしれない。

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